えっ、部長の年収、私の3.5倍…?

サラリーマン時代、マーケティング部に所属していた私。
ある日会議室で内職していると、見慣れない書類フォルダがイスの上に置いてあった。

興味本位で見てみると、中身は驚くことに「社員の年収一覧」だったのです。これあかんやつや。

そこには直属の上司であるヒゲ山部長(仮)の年収も記載されていた。

ちなみ私は当時30代中盤、転職したばかりで会社からの収入は給料とボーナス合わせて700万円を超えるくらい。
同じ会社の同年代クラスとしてはまあまあもらっていた方。
(転職時の年収アップノウハウは別記事をアップするので、要いいね/フォロー)

さて手元には絶対に見てはいけないマル秘ファイル。
見るなという方が無ー理ーでしょう!
心臓バクドキしながらマーケティング部長のヒゲ山さんの年収欄を見ると、、、

2,500万円

いや私の3倍以上ですやん…

このとき私は決めたのです。
ヒゲ山を超えてやる、と!

でも、どうやって?
上司を超えるためには、上司を知ることが大切です。

そこでヒゲ山さんの習性やスキルなど、研究しました。

自分との比較もしました。私の3倍もらってる理由は何なの?

そして彼のどんなところを買われて2,000万円を超えるプレミアムなオファーを受けることができたのか!?

そんな「エグゼクティブのつくりかた」について研究の成果を本記事でシェアしたいと思います。

私のエグゼクティブ上司はシニア転職組

ヒゲ山さんは、元々当時の会社にいたわけではなく、外からやってきた転職組だった。属性は40代、妻子持ち、東京在住。

当時、会社組織の大改革が行われており、マーケティング機能の強化ということでグローバルマーケティングの長として競合企業からやってきたのだ。

ここでのポイントは、「転職の際に大きく年収を上げたことだ。

ヒゲ山さんは直前の会社は副部長級のポジションについていたが、転職回数は多くないことと、昔ながらの日本企業だったことなど考慮すると、2,500万円もの報酬を受け取っていたとは考えづらい。この点については非常に興味深かったのだが、年収一覧に掲載されていた同クラスの部長の年収を並べてみた時に、なんと外資系に買われる前から在籍していた同じ部長クラスや、ひいては役員でさえ、ヒゲ山さんほどの報酬は受け取っていなかった。…というか1000万円くらいヒゲ山さんのほうが多かった。どうなってんねんこの会社。

ともあれ、ヒゲ山さんは、後述する「自分の市場価値の最大化」により、この転職を機にスーパープレミアムなポジションと報酬を勝ち取ったのだ。

ちなみに東京で働く40歳サラリーマンの年収は東洋経済Onlineで公開されているので興味のある方はご一読あれ。

そしてもうひとつ重要なのは40代後半にもかかわらず、大幅にキャリアアップと年収アップを成功させている。
「35歳の壁」と言われていた転職機会の天井は、本人のスキル・ポテンシャルと需要供給の一致によっていとも容易く消え去ってしまうのだ。

転職での年収アップについては私も経験しており、個人的には年収を10年で4.5倍にした実績がありますが、後日別途書こうと思います。

私のエグゼクティブ上司は英語プレゼンの達人

当時の私の職場はグローバル外資系企業だ。

元々日本発でビジネスを展開していたが、外資に買われたパターンのやーつーである。
そのため、上層部は多くが外国人、中間管理職以下は日本人、しかもあまり英語ができない人も結構多い…といういかにもいびつな組織となる。もちろんこれを発端とする問題も多い。

突然、普段のコミュニケーションから資料まですべて英語が基本となり、特に既存社員は黒船来航にてんてこまい。
そのため、英語が堪能な人材は非常に重宝されることになる…

そしてエグゼクティブなヒゲ山さんはとても英語が流暢でした。日本人スタッフの中では、帰国子女を除けばトップクラスだったでしょう(しかしネイティブ級ではない)。
それもそのはず、キャリアの半分ほどは海外に住んでいたという筋金入りの駐在組だったのです。

また、英語でのプレゼンテーションもロジカルで明瞭、わかりやすいと社内でも評判。
このスキルが転職の際(主に面接時)にも非常に有効に働いたようです。

ちなみに私は英語プレゼンはヒゲ山さんに負けない自信がある(ヒゲ山氏本人からもお墨付き)。

英語プレゼンで「魅せる」ための3つのポイント

  1. ロジカルに組み立てられた、流れるようなストーリー構成
  2. 文字数少なく、シンプルでかつメリハリのあるスライドデザイン
  3. 身振り・手振り・視線と連携したダイナミックな話法

ストーリーのわかりやすさについては、下記の書籍を一読することをおすすめする。

「いまの説明、わかりやすいね!」と言われるコツ


Amazonビジネス・経済ランキング1位獲得

浅田すぐる (著) | サンマーク出版

パワーポイントのデザインについては後日記事をアップしようと思うので、乞うご期待。

英語だけどこちらもオススメ。

ステージ上の話法については、ちょっと変化球だけど下記の記事も面白い。

家に帰って、僕の今日のこの講義をYouTubeで「音を消して」観てみて欲しいんです。するとおそらく、「おっ、なーるほど! たぶんこいつはこのグラフについて話してるんだな〜」と、思うでしょ? でも実際はぜーんぜん違う。このグラフについて詳細な話なんてしてません。

中身ゼロなのに聴衆を魅了!? TEDで公開された、“デキる風”にプレゼンするコツ

私のエグゼクティブ上司は業界の情報通

ヒゲ山さんは非常に業界や市場の動向について精通しており(少なくともそう見えるように振る舞っている)、事情通であるように振る舞っていた。
これが非常に上層部への受けが良かったようだ。

自分の市場価値を最大限にアピールし、「市場を知り尽くしたこの男は、我が社の戦略の重要な柱となる」と思わせることに成功したのだ。

それもそのはず、当時努めていた企業は業界で戦国時代の真っ只中。
競合他社との血で血を争う激しい闘いが繰り広げられる中、相手を出し抜きあっと言わせるようなマーケティング戦略が求められていたのです。

そんな社長に刺さったのがヒゲ山さんの専門知識の量と深さ、そしてそれを理路整然とマーケティング戦略と絡めるトーク術でした。

私のエグゼクティブ上司は草食系

世のエグゼクティブといえば、圧倒的なカリスマ性・精神力・行動力・クリエイティビティなど、抜きん出る何かを持っていることが多いが、ヒゲ山さんの場合はちょっと違う。

彼は、草食系なのだ。

普段の佇まい、表情、会話、プレゼンに至っても、癒やしオーラを放出しまくっているさわやかミドルエイジ、ヒゲ山。

チームマネジメントもいたって平穏、ぬるま湯とも言う。

しかし、そこがヒゲ山部長のいいところなのだ。
敬愛を込めて「ゆるゼクティブ」と私は呼んでいた(呼んでない)。

まとめると、ヒゲ山さんは、特に下記の3点においてパフォーマンスが良く見えた(見せることができた)ため、転職によるキャリアアップを成功させることができた模様である:

  • 英語力
  • プレゼン力
  • 業界事情の知識量

これらを意識し、自己研鑽することで同様の待遇を受けるチャンスをものにすることが出来るかもしれません。

やっぱり難しそうだ

これら3つの要素を業界トップクラスのレベルにし、
運良く自分のキャリアとマッチする転職先にめぐり逢い(しかもそのポジションが空いていて)、
報酬等の条件交渉に成功する…

これは簡単に聞こえて、容易いことではない。

前述したように、ヒゲ山部長のようなポジションは業界でもごく一部のプレミアムなポジション。
競争相手は掃いて捨てるほどいるでしょう。
このイバラの道を裸足で歩くような苦行は平均的なサラリーマンにはとてもオススメできるものではありません。

普通のサラリーマンが年収を最短・最速で上げるには、企業の階段を一歩一歩登るより、いくつかの「インカムハック」を駆使して、収入を足し算していくことが鉄板だ。

収入をアップする方法自体は世の中にいくらでもある…

  • 成果を出し、上司に気に入られて出世する
  • スキルアップや経験を生かして転職する
  • 副業で収入を上乗せする
  • 独立開業して勝負に出る
  • 投資でお金に働いてもらう

どれもその道の専門家はいるので、個別解説はそちらにお任せするが、
個人の志向や状況により、向き不向きがあり、それらを考慮して最適なものを選択することが重要だ。例えば…

  • 成果が見えにくいブランディング、マーケティングや、事務系の職種では、同じ会社に長く勤めて大きな評価を上げて出世するのは至難のワザ…
  • 私の元上司のようなポジションは会社でも一握りのプレミアムポジション。競争は熾烈を極める…
  • 種銭がなければ投資してもリターンはスズメの涙…(上手くやれば少額からでも少しづつ増やせるが、別の機会にでも)
  • 独立はリスクが高すぎて妻子ある身には論外(貯金もない)…

そこで、以前の私のように妻子あるごく普通のサラリーマンが、如何にライフワークバランスを犠牲にせず、効率よく、かつ安全に可処分所得を増やすのがベストであるか、経験と市場の動向を元に考察提案をしたい。

続く…

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